みんなの結婚講座
第1回 結婚の誓約
生涯、互いに愛と忠実を尽くすことを誓います。
日本の民法では、婚姻届を提出し、それが受理されると法的に夫婦と認められます。一方、カトリック教会においては、結婚は、二人が結婚の誓約を交わすことによって成立します。通常、その誓約は結婚式の中で交わされるので、二人が夫婦生活を始めるにあたり、結婚式は不可欠なものとなっています。
二人が交わす誓約の形式はいくつかありますが、本質的には同じなので、ここでは二人で一緒に宣言する文言を紹介します。
「わたしたちは夫婦として、
順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、
生涯、互いに愛と忠実を尽くすことを誓います。」
この誓約を交わした二人が夫婦となります。未婚者も既婚者も、一言、一言、噛みしめてみましょう。
「順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、」これについては、既婚者の方々の体験を分かち合うことにしたいと思います。(どうぞ、体験をお寄せください。)
夫婦として…人との親しい関係を「一つ屋根の下」とか「同じ釜の飯」と表現することがあります。
夫婦は、これらに加えて「床を同じくする」関係であり、これは夫婦に固有のものです。
これほどまでに親密な関係は、互いに全てを与え合い、受け入れ合うことで成立します。
生涯 ………結婚の誓約は生涯に及ぶものです。つまり、生きている限り、取り消すことのできないものです。
夫婦の愛は、相手の人生を全て受け止め、自分の人生を全て与えるのもだからです。
愛と忠実 …夫婦の愛は、二人だけのものです。二人は互いに、相手のみを配偶者として愛します。
裏切ることなく愛し続けること、これが「愛と忠実を尽くす」ことです。
二人はこの誓約を、喜んで、つまり自ら望んで積極的に、交わし合います。
こうして、二人は晴れて夫婦となるのです。