磨崖クルス
町指定有形文化財
円の中に雲形台に乗った千十字章を陽刻したものである。
成立年代は不明であるが、大友宗麟が豊後を治めていた時代に、野津院寺小路村にあったとされる到明寺を教会として使用していたと言い伝えられており、そのころに作られたものではないかと思われる。
これが、キリシタン弾圧期をくぐり抜けてこられたのは、
①この付近は、江戸時代には御上山(臼杵藩の直轄地であったため医師の採掘が自由にできなかった。
②大正から昭和の初期頃に地域に人たちがたまたま発見するまで、自然なものか人為的なものかわからないが磨崖クルスの彫り込まれた面は地面に伏せられていた。
などの状況があったためではないかと思われる。
指定年月日 昭和四十八年十二月十日
管理者 平山茂樹 氏
所在地 野津町大字宮原字寺小路
野津町教育委員会